節分の秘密のまじない「鰯の口焼き」
1月も後半になってまいりまして、そろそろと節分が近づいてきましたね。
当館ではH29 1月28・29日(土・日)に行う、節分の豆まきに向けての準備が着々と進み、万端となっております。
←今朝、目駕籠にネズミサシをというチクチクする棘だらけの木の枝を挿して、竹竿にくくりつけて、玄関前に立てました。
これは、甲州の節分には必要不可欠なものです。
そして、あとは真っ黒こげに焼かれた鰯の頭を柊の枝に挿して入口に結わえておかなくては。
悪い魔物や災いを黒焼きにして、柊の葉の棘で近づかないようにするまじないなのですが、この鰯の頭を焼くときに、甲州独特の風習があります。
先日、館長がその秘密のおまじない「鰯の口焼き」を一人コソッと給湯室でやっていたので、まゆこは隠し撮りしちゃいましたよ!
ではまず、立派な鰯2尾。頭だけを切り落として串に刺しておきます。
←イワシの口焼きを館長が非常に楽しそうにやっているところ(ズルい!)。
「カラスの口ペッ!しゃくとりむしの口ペッ!・・・まゆこの口ペッ!富子の口ペッ!○○の口ペッ!」と封じたい口を持つ生き物や人の名前を次々と小声で唱えるように挙げていき、黒こげになった鰯の頭の口めがけてペッ、ペッと唾を吐きかけながら、さらに真っ黒こげに焼いていきます。
農作物を食べてしまう害虫や鳥、獣の口を封じるだけでなく、自分にとって口うるさい近所のおばさんや嫌いな人の口までこの際、焼いてしまい、憂さ晴らしまでもしようというわけです。
年に一度のなんてディープな風習なんでしょ~!
今年も当館ディスプレイ用のものを館長が独り占めしてやっちゃったので、うらやましかったまゆこは早速帰り道に地元スーパーオギノに寄って、イワシの丸干しを購入。
早速晩御飯前に我が家のカウンターキッチンで「鰯の口焼き」を盛大に行ったところ、キッチンと一体化しているリビングにも煙が濛々と立ち込めて雰囲気が出たのでさらに気分は上々!
盛り上がってきて、この際、家族にも聞こえるように「夜中に戸棚に隠しておいたおせんべいとチョコを出して食べ尽くすヤツの口ペッ!うるせぇなぁ、ばばあと今朝言ったヤツの口ペッ!朝の出勤直前に集金袋出してくるヤツの口ペッ!」とか大声で言ってやりました。(この時点で全然秘密じゃないんですけど~)あ~、すっきり♪
館長が一人で作った、この節分厄除けアイテムは、館内常設展示室内にある有泉家住宅の長屋門に飾りました。
今度の土日の「節分の豆まき」イベントに参加の皆さんは入館無料となりますから、
どうぞ、節分バージョンになった常設展示室内も御覧くださいね。 まゆこ
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