群馬でみた古墳と王の儀式
当館では企画展「王塚と甲斐の五世紀」がただいま好評開催中です。先日、知り合いの古墳専門家たちにくっついて、群馬県に古墳を観に行ってまいりました。
コースは、高崎市にある綿貫観音山古墳→群馬県立歴史博物館(平成28年7月28日にリニューアル)→かみつけの里博物館周辺で行われた、かみつけの里2016古墳祭での再現劇「王の儀式」観覧→高崎市八幡町の観音塚古墳でした。
(綿貫)観音山古墳は6世紀後半数多くの副葬品が出土した前方後円墳 いつもは閉ざされている扉を管理者に開けていただき、石室内に入れてもらいました。玄室最深部の温度・湿度を確認し、「ここは稚蚕飼育するのにいいわねぇ~」なんて思ったのは、たぶん絶対まゆこだけ。そんなことを考えているのを隣りにいる古墳専門家のイっシー先輩に悟られぬよう、無理に神妙な顔して静かにしていたけど、このあと頭を入口の天井石にゴチンとぶつけたのはご愛嬌。今回は石室内を管理している方が詳しく説明してくださいました。感謝します。
ここは群馬県立歴史博物館。群馬の埴輪は、でかいのぅ~!形象埴輪の種類が多くておもしろ~い。思わず駆け寄り、問いかけて、お話ししてみたくなる。ちなみにこの施設は今年の夏にリニューアルしたばかり。いろんな意味で興味深くて、リニューアル後2度も行ってしまった。
さて次は今回のメインイベントかみつけの里2016古墳祭での再現劇「王の儀式」観劇です。
実はまゆこ、昨年観に来て、あまりにも感動したので、今年もやってきた!
この再現劇は、5世紀後半から6世紀前半にかけてつくられた保渡田古墳群に隣接するかみつけの里博物館周辺で行われます。そのうち二子山古墳と八幡塚古墳を舞台にして壮大に繰り広げられる野外劇なんです。
出土した埴輪をもとに考証した衣装をまとった演者たちが、最新の研究成果をもとによく練られたオリジナル脚本により上演します。
ストーリー発想のもととなった史実や埴輪も合間合間に紹介してくれるので、非常に勉強になります。
渡来人がキーとなって物語が展開するところも、観客にこの古墳が作られた5世紀後半の日本とアジアの交流の実際を、具体的に想像させることに成功しています。
豊富の王塚古墳も5世紀後半築なので、ほんとうに興味深いです。
←八幡塚古墳へも移動して壮大に演じられる。
地道な研究成果を皆が集って楽しめるイベントに昇華できているなんて、スゴイ!尊敬します。まゆこも豊富の養蚕文化研究を積み重ねて、「養蚕神楽」みたいなものを創作できないかなぁと夢が広がるわけですよ。
多彩な埴輪たち。こんなにたくさんの種類の埴輪が出れば、ここから様々な物語が創作できそう!群馬はすごいなぁ~。今年も心底感動してしまった。 山梨でも頑張らねば!
観音塚古墳のそばにある民家の庭先に居た猫ちゃん。古代風の振り分け髪にみずらの模様がステキだわ。
まゆこ
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