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2016年5月 8日 (日)

ミニ企画展「春・花・かんざし ~髪を飾る~」(5)

簪(かんざし)

簪は装飾性が高く、髪飾りの代表のように思われますが、櫛と同様に除魔・護符の役割がありました。

日本における簪の始まりは、縄文時代にまでさかのぼることができます。古代の日本人は、先のとがった細い棒には霊力が宿ると信じており、それを髪にさすことで魔を払うことができると考えていたようです。さらにそれを束ねたものが櫛になります。

Dscn8811jpg2_2 平打ちかんざし

また、簪という言葉は「挿頭花」「花挿し」からうまれたといわれています。梅・桜・ショウブなどの花や、サカキ・松などの常緑樹には自然の生命力が宿り、悪魔を払うと考えられて髪にさしました。この習俗は現在も葵まつりの「葵のかざし」に残っています。魔除けですから、女性だけでなく男性もつけています。

奈良時代には中国から髪飾りも伝わってきましたが、平安時代に入ると「垂髪」と呼ばれる長く垂らした髪が主流になり、簪はすたれてしまいます。江戸時代になりやっと髷をつくるようになると髪飾りは隆盛を迎え、髪飾り専門の飾り職人が技術の粋をこらした平打ち簪・玉簪・花簪・びらびら簪などさまざまな種類の簪を、さまざまな素材で作りました。簪に描かれたものもさまざまですが、やはり花や植物をはじめとして、おめでたい図柄が好まれました。

Img_8805jpg2_2 玉かんざし

展示品の中にひとまわり大きなかんざしがあるのですが、これはなんと馬の爪で作られたかんざしです。鼈甲の代用品として使われました。明治になるとセルロイドのかんざしも作られるようになるのですが、これはそれより前のものです。鼈甲は普通の人たちには手の出ない高価な品だったので、このような代用品が使われたのです。馬爪(ばず)のかんざしは花魁などが使うことが多く、このように大きなかんざしは大きな髷を結っていた人のものだったようです。

Img_8813jpg2_2 馬爪のかんざし

着物を着る機会が少ない現在では簪を日常的に使うことはありませんが、ほかの人と少し変わったおしゃれを楽しみたいという人は、髪をまとめるのに簪を使ったりしています。

Img_8786jpg2_3 琵琶がデザインされたかんざし

今回の展示のために、この辺の人たちがいつまで日本髪を結っていたのかわかる写真はないかと、収蔵庫の中をさがしました。撮影年代のわかる写真でみてみると、明治の終わり頃にはすでに束髪を結っている人もいましたが、日本髪の人もいました。でも大正時代になると日本髪の人は見当たりませんでした。ですから資料館のかんざしは江戸時代のものか明治時代のものと考えられます。特に櫛と笄のセットなどはそういえると思います。山村に残っていたかんざしですから、大名家や公家、豪商のものとはちがい、豪華なものがあるわけではありませんが、それでも精一杯のおしゃれを楽しんだ姿が浮かび上がってくる髪飾りたちでした。

 

 

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