明治時代の「貿易銀」と「一厘銭」の寄贈
先日、常連の山梨市のKさんがおいでになり、桑の服をお持ちいただきましたが、そのほかに、明治時代の「貿易銀」と「一厘銭」を寄贈していただきました。
「貿易銀」は、明治初期に外国貿易の取引に使われた大型銀貨で、19世紀後半にアメリカや日本、イギリスにおいて通常の大型銀貨とは別に作られたものです。日本においては、明治8年~10年(1877)に発行された「貿易銀」と表記された銀貨です。
ところが、今回寄贈された貨幣は、明治7年の試鋳品で、極めて珍しいものですが、模造品などが多く、本物はきわめてまれであるということです。そこで銀貨の裏に書かれた420グレーン(27.22グラム)と900FAIN(銀900グラム)の表示、本物の直径38.6mm、などのデーターをもとに調べてみると、重さや直径が異なることが判明しました。恐らくレプリカではないかと思います。銀の含有量は調べてありませんが、鋳造の粗さなどもレプリカの可能性が高いと思われます。
この銀貨は、明治時代の生糸貿易に使用されたもののレプリカとして展示し、参考資料とすることにしました。
また、「1厘銅貨」2枚は、明治8年と17年のもので、明治時代の最小単位として貴重な貨幣と思われます。
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