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2015年11月17日 (火)

ミニ企画展 鉄瓶 ~実用の美~ (5)

焼夷弾で作った鉄瓶

これまでは本格的な鋳物の鉄瓶について紹介してきましたが、今回は戦後70年と言うことで焼夷弾で作った鉄瓶を展示しています。収蔵庫から「私も展示して!」という声がきこえたので、出してみると、資料館に入れられた訳が書いてある紙が貼ってありました。

Dscn8103jpg2 蓋はなくなっている焼夷弾の鉄瓶

そこには「これは米軍が甲府に落とした油脂焼夷弾で作った鉄瓶です。昭和21年頃に作られたものだそうです。」ということが書かれていました。焼夷弾の弾筒を一度広げて伸ばし、作りたい鉄瓶の形に切って注ぎ口の方で重ね合わせてつないでいます。本体の胴と底には、焼夷弾の六角柱の折り目に当たっていたところがくっきりと残っており、その幅は4cmで、実際の焼夷弾の六角柱の幅と同じです。焼夷弾を鉄瓶に作り替えてしまうその技もすごいですが、資源の不足していた様子や、制作者の複雑だっただろう気持ちも伝わってきます。見に来てくれた方が言っていましたが、なにしろ鍋・釜まで供出させられたのですから、どんな鉄だって使わざるをえなかったのでしょう。

Img_0001jpg2 斜めに入った線が焼夷弾の痕跡

豆知識

鉄瓶・土瓶・薬罐・急須・ティーポットの違い

 注ぎ口の付いた入れ物は、縄文時代からあります。資料館にも縄文時代の大きな「注口土器(ちゅうこうどき)」があります。

Dscn8140jpg2 縄文時代の注口土器

 鉄瓶はもちろん鉄でできた湯沸かし、土瓶は陶器でできています。鉄瓶より古くから使われていますが、薬を煎じるために直接火にかけて使っていたようです。今ではお茶を入れるための「つる」のついたものを土瓶と言います。

Dscn8143jpg2 陶器の土瓶

 薬罐は薬を煎じるために直接火にかけて使った金属製のものを言います。銅などでできています。漢方薬は奈良時代頃に伝わりました。お茶ももともとは薬として飲まれていたので、厳しく分けることはできないかもしれません。

Dscn8144jpg2 金属の薬罐

 急須は茶を入れるもので持ち手が横に付いているものをいいます。ティーポットはわっか状の持ち手が横に付いています。急須は陶器磁器どちらでも作りますが、ティーポットは磁気で作られます。どちらも直接に火にかけるということはありません。

Dscn8145jpg2 茶碗とセットの急須

Dscn8146jpg2 模様は和風だがティーポット

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