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2015年9月10日 (木)

蚕座紙と防乾紙の使い方

Photoこんにちは、まゆこです。

きょうも蚕にまつわるマニアックな話をしてもいいですか?

カイコを平かごに入れて飼うときに、カゴの上に敷く紙があるのですが、2種類あるんです。 茶色の紙と半透明の薄い紙。

Dsc_2394 茶色の紙のことを「蚕座紙(さんざし)」といい、半透明の薄紙は「防乾紙(ぼうかんし)」とよびます。

 実のところ、まゆこはこの二種類の紙の使い方をちゃんと守っていませんでした。

当館では常設で「蚕座紙」と「防乾紙」が一枚ずつ展示してあります。

Dsc_2389「展示資料の蚕座紙」

 ただし「防乾紙」は近所の方から倉庫に眠っていた大量在庫を譲っていただき、そのうち数枚を飼育展示用として実際につかっています。

でも「蚕座紙」は在庫がないので使っていませんでした。

 そして、とうとう元養蚕農家の方から厳しい指摘を受けてしまいました。「4齢になっているのに、防乾紙を敷いているのは蚕がかわいそうだ。しかも蚕座紙を敷いていないのはどういうことか」との指摘です。「はい、その通りでございます。ごめんなさい。」 

 ここで、2種類の紙の違いや特徴を説明しますと、

「蚕座紙」:蚕を飼うカゴに敷く黄土色の紙で、120㎝×90㎝のクラフト紙のような素材感です。

「防乾紙」:蚕のエサである桑の乾燥を防ぐため、蚕が3齢になるまで蚕座紙の上に重ねてしく、防水加工した紙です。蚕座紙と同じ大きさで、つるつるしていて半透明です。稚蚕期は上からもかぶせて使います。

 

Dsc_2391 「展示資料の防乾紙」

そしてこの「防乾紙」は山梨の人が発明したものです。甲府二十人町の北浦治策さんという方が昭和10年頃、防乾紙を使って蚕座面を改善した「防乾紙飼育法」を実用新案登録したそうです。

 この飼育法によれば、『春夏秋蚕とも蚕作が安定するばかりでなく、飼育法の簡易化によって、飼育労力と用桑は従来の半分で足り、生産費が大幅に軽減できるので、養蚕界画期的の大発明である(山梨県蚕糸業慨史)』と絶賛を博し、全国に普及したと文献に書かれています。

 実際、稚蚕期は桑葉を刻んで与えるので、そのままではすぐに乾燥してしまってカラカラになってしまいますが、防乾紙で覆えばかなり長持ちして給桑の回数を減らすことができます。

 ところで、同じ山梨県の斎藤直恵さんの「板紙回転蔟」もそうですけど、北浦治策さんの「防乾紙飼育法」も、日本養蚕業で現在も使用・実行されている大発明です。いまさらながら山梨の養蚕に尽くした人にはほんとに偉人が多いよねぇと感心させられますわ♪

 え~、なんですって、「まゆこは「防乾紙」のスゴさを説明して「蚕座紙」を敷いていなかったことについてお茶を濁す作戦だろう」ですって?まあそれもまちがってなくもないんですが・・・、今現在、蚕座紙は売っているところがありません(防乾紙も)。代用となるちょうどいい大きさのクラフト紙が近所でなるべく安く売っていないか探索中でございます。

Dsc_2414 ←「4齢で防乾紙を敷いていては蚕がかわいそう!」

 とくに蚕の5齢期は低湿度管理が重要ですから、早く見つけて購入したいと思います。

(でもきのう、まゆこは「近所の倉庫に眠っていた使いきれないくらいたくさんの蚕座紙をだれかが当館に持って来てくれる」という、まったく都合のいい夢を見ました。「まさゆめ」?なはずはたぶん無い。)

Dsc_2417←H279月10日、まだ蚕たちは4齢眠でねむってる♪

まゆこにとって夢に出てくるぐらい懸案の「蚕座紙」について今後問題解決を急ぎたいとおもいます。

まゆこ

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