群馬の養蚕家屋と盆まつり
先日個人的に「群馬県立日本絹の里」に行ってきました。
絹や蚕について日本を代表する専門家がわかりやすく講義してくださるという「日本絹の里大学」に参加するためです。
出かけて行った7月25日の講義は、まず館長の藤枝貴和先生から「蚕について」、つづいて高崎経済大学教授の大島登志彦先生より「日本の蚕糸業の動向と『富岡製糸場と絹産業遺産群』世界遺産登録の意義」という内容でした。
お二人のお話はとても勉強になりましたし、疑問に思っていたことを質問でき解決できたのでほんとうに行ってよかったです。群馬はいまでも蚕糸業の本場なのだなぁと感動します。
藤枝先生には講義終了後まゆこ的に興味のあった「三眠蚕(さんみんさん)」の発生するメカニズムとその発生を利用して三眠蚕からとる極細糸の生産を行っていた昭栄製糸の存在を教えていただき、これまで地元の方から聞いた養蚕話の中での疑問点やシルクスクリーンを販売する会社の方に質問されてわからなかったことが消化できました。
藤枝先生のお話からは、日本の養蚕技術ってなんて高水準なのだろうと感心させられるお話ばかりでした。
つづけてご講義された大島先生からは日本蚕糸業の動向についてのなかで、山梨県に関してなんと当館とその展示についてもご紹介いただき大変光栄でした。 こちらからは先生がおととし山梨県に調査にいらした後の動向についてなどお話でき、大変勉強になりました。
帰り道、群馬県内でかっこいい養蚕家屋がありましたので、思わず車を止めましたよ!
近づいてみると、屋根の下には滑車がついていて、「はは~ん、上階にある上蔟室に熟蚕を運び上げる装置だなぁ♪」とわかりました。
春蚕期はとうに終わっているはずなので、7月の夏蚕期をお休みしているだけでしょうか。
秋蚕期はやるかなぁ♪
群馬県には10月末の講義がおわるまで、たびたび訪れる予定なので、このお宅の方とお話しできる機会があるといいなぁと期待しているまゆこです。
←上蔟室の軒についている滑車
さらに、そのかっこいい養蚕家屋のそばにある神社ではにぎやかに夏祭りが行われていました。
山梨では見たこともない華やかな盆踊りのやぐらをみて驚いたり、うわさの上州名物「焼きまんじゅう」にありつける幸運を得たり、収穫たっぷりの日帰り群馬旅だったのでした。
←群馬名物「焼きまんじゅう」は美味かった!
ところで、当館飼育の初秋蚕は
8月11日に上蔟しましたよ!
いまかいこたちは一生懸命に繭をつくっています。見に来てね!
まゆこ
« ソバの種まき | トップページ | 日本人が愛した計算道具(1) »
「まゆこのつぶやき」カテゴリの記事
- 宮方(ミヤカタ)資料の行方(2017.03.29)
- 「福塚壮蚕飼育所かな?」と思っていたけど、ここは「椚田壮蚕飼育所」だった!(2017.03.25)
- 豊富稚蚕共同飼育所(2017.03.22)
- 撚りかけ車(2017.03.20)
- 地獄温度にお馬さん発見!(2017.03.15)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント