甲州小梅(2)
富子だけんど、もうじきお盆さんじゃんね。お墓の草取りょうへえしたけぇ?。こう暑くちゃあ、草取りなんか昼間にゃあできんから、昨日は朝4時にうちょう出て、畑へ行っとうさ。日が出ちゃあいんから、2時間半ばっか働いとうけん、熱くならんでよかったよう。これっからしばらくは朝作りがいいよね。
梅の話だけんど、梅は中国から伝わったっちゅう説もあるし、日本にも野生の梅があったっちゅう説があるね。弥生時代の遺跡からは梅の種とかがけっこう出てて、米とおんなしように九州の方からだんだん東の方へ移っていってるっていう人もいれば、縄文時代の遺跡から梅の種が出てるっていう人もいる。ただその遺跡がどこだかだれも知らんし、縄文時代に詳しい人に聞いても、聞いたこんがないって言ってるけんどね。
梅酢が上がってきたから紫蘇を入れた
ただ、盆栽をやってる人にゃあ憧れのまとの「甲州野梅」っていうのがあるくれえだから、野生の梅もあったかもしれんね。野梅は、九州とか山梨にあるだって。
紫蘇でうまそうに赤くなった
つまり甲州小梅は、大梅・中梅・小梅といろいろな種類の梅があるなかで、長野竜峡小梅とならんで小梅のブランドというわけさ。甲州小梅は、甲州在来の小梅の総称だから、品種としちゃあ「甲州最小」とか「甲州深紅」とかがあるだって。今じゃ宮城とか埼玉とか千葉でも作ってるようだよ。
梅雨が上がったので土用干しをした
梅干しといやあ小梅の梅干しが当たりめえの山梨だけんど、世界に誇るブランド品だから、まっと大事にしにゃあいけんね。
砂糖をかけた梅干し
昔はお茶請けといやあ梅干しだったもんさ。甲州小梅の赤く漬けたのへ白い砂糖をのっけて、「さあ、おあんねえ」て勧めてくれとうさ。赤い梅に白い砂糖で彩りもいいけんど、何より砂糖は高級品だったさね。サッカリンとかが台所の常備品だっとうだから。どこのうちでもこれを出してくれて、大人たちは、梅を食っちゃあ、酸っぱい顔をしてお茶を飲んでとう。甘い砂糖と酸っぱい梅の奏でるハーモニーがよかったずらかねぇ。子どもにゃあわからんうまさだっとうだと思うよ。
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