館長の蚕への愛情(H27春蚕編)
ことしの春蚕が無事に豊作であったのも、館長のおかげです!
今季は、やさしい館長がどれだけの愛情でおぼこさんを育てたか、振り返ることができるように写真に収めましたので、ご覧ください。
ぬれた葉を与えるとおかいこさんがお腹を壊してしまうので、雨の中切ってきた桑はエントランスホールに拡げて、扇風機に当てながら乾かします。
速く乾くように一枚一枚、新聞紙で水滴を拭きとっているやさしい館長。
順調に育ち、体の大きくなったかいこたちが快適に過ごせるように拡座するため、蚕棚(かいこだな)を組み立てる館長。
蚕棚のおかげで、省スペースに1000頭ほどのかいこを飼うことが出来た!
上蔟にあたって、いまはもう販売されていない尿受け(かいこはまゆをつくる直前におしっこをするため、吊った回転蔟の下にセットする)を手作りする館長。
細竹を切ってきて糸でしばってワクを作り、農業用ビニールをかけてクリップとセロハンテープでワクに固定しました。
回転まぶしの端には、針金で吊るして掛けてあります。
当館の養蚕風景展示資料「富子さんの部屋」にあるものを手本に作りました。
実物にはかいこの落下に備えた網も貼ってあります。
←こちらが当館2階「富子さんの部屋」にある本物の尿受け。
実は、この館長が上手に作った「尿受け」、現在は販売している業者が無いので、以前に載せた当ブログの写真を見た群馬の養蚕農家さんから、販売先の問い合わせがくるほどでした。 どの養蚕農家も、古くなった用具を自分で補修しながら大事に使っていらっしゃるようですが、毛羽取り機のゴム製部品の劣化など、悩ましい問題が山積のようです。
これ以外にも、まゆこが写真に撮りきれなかった館長のかいこへの愛情シーンは山ほどあります。
器用な館長が、足りない養蚕道具を、展示資料を手本にサササーと何でも作ってくれるので、まゆこは幸福です。
今回の春蚕飼育のテーマであった「養蚕農家の飼育方法と道具をなるべく再現して飼育する」という目的の達成度が上がり、様々な発見や実感が得られました。
今後の展示解説に生かせると思います♪
まゆこ
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