養蚕豊作を願う祈りのカタチ
今年、4月17日に朝10時~行われる山之神社春の例大祭にあわせて祈願するため、昨年資料館で育てた蚕の繭と、安産まつりに妊婦さんに差し上げるお守りを持って、まゆこはお山の神さんに登ろうと考えています。
朝8時半に資料館を出発する予定です!
平成6年頃に旧豊富村が制作した『蚕からの贈り物』という映像があるのですが、そこに映っていたある光景を復活できたらいいなぁと思って、今回は登ります。その光景とは、お山の神さんに繭を奉納し、養蚕の豊作を祈願する人々の姿です。
三方の上の檀紙にのせられた一つ一つの繭は、白い糸で何筋か数珠のようにつなげられていました。
映像をストップさせてよく見てみると、繭に穴を開けて糸を通すのではなく、二本の糸で繭を挟みこむように結束してつなげていることが分かります。
「ザ、日本人の美意識!」とでも言いたくなるような、手間暇かけた繊細で美しい祈りのカタチですよね♪
当時の豊富村民が、養蚕という生業にどれだけ特別な意気込みを持っていたかが伝わってきました。
当館では平成25年から蚕の展示飼育を開始し、収穫できた繭は、来館者用の工作に使用したり、繰糸や真綿ひき体験の材料にもなっています。
ですから、蚕たちに桑の葉をモリモリ食べて丈夫に育ち、大きな繭を多数つくってもらいたいのです。
残されていた映像をもとに、館長と試行錯誤してなんとか繭を糸でつなげてみました。
←江戸時代の終わりごろから養蚕の盛んなころは、関東一円からこの御札を求めにお参りする講があったそうです。
また、今回はもう一つ、富子さんから託された安産の祈願もしてくる予定です。
山の神の祭神で、コノハナサクヤヒメの父であるオオヤマヅミノミコトにお祈りした御守りは、、4月24日~26日(金・土・日)に当館で行う「浅利与一公 安産まつり」で妊婦さんに差し上げます!
中央市歴史文化ボランティアの会の方にも一緒に参加していただくことになり、今のところ8時半に資料館集合で繭と安産御守りを手分けして持って登山する予定になっています。
明日の朝は今日みたいに晴れるといいなっ♪
まゆこ
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