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2015年2月20日 (金)

ミニ企画展「温まる・しのぐ」(2)

懐炉の先祖は温石ですが、灰式カイロ、ベンジンカイロ、使い捨てカイロはすべて日本で発明されたものです。

 温石(おんじゃく)

 平安時代末頃から江戸時代にかけて、火鉢などで石を熱して真綿や布などでくるみ、ふところに入れて胸や腹などの暖を採るために用いた道具です。平安時代や中世の遺跡から出土していますが、防寒だけでなく、治療の効果もあるようです。(さすがにこれは資料館にはありません。自然の石との区別もつきにくく温石に使われたとしてもわからないかもしれません。)

 灰式懐炉(はいしきかいろ)

Dscn67362 灰式懐炉と懐炉灰

 江戸時代に木炭粉末に保温力の強いナスの茎などの灰を混ぜたものを、通気口の開いた金属容器に密閉して燃焼させる懐炉があったことが知られています。明治になると小判型の金属容器と、筒状で飴玉のように紙に包まれた懐炉灰が販売され広まりました。灰式懐炉の最後のメーカー「楠灰カイロ」という会社は最近まで輸出用に製造していましたが、現在は製造していません。

Dscn67392 懐炉灰(10本入り)

上の写真は懐炉用の灰で、栃木県の関口製灰所のものです。この会社では寝炉用の太灰も作っていたようですが、残念ながら実物はありません。寝炉はありますので、ご覧ください。

Dscn67542 寝炉

 懐炉より大きい灰を入れて、寝るときにふとんに入れます。湯たんぽや行火と同じように使いますが、寝ている間に蹴飛ばしても安全なように、灰がひっくり返らないような仕組みになっています。
 

 ベンジンカイロ

大正末期にプラチナ触媒式ライターを参考に、ベンジンをゆっくりと発熱させる懐炉が発明され、「ハクキンカイロ(白金懐炉)」の商品名で発売されました。触媒となるプラチナがマット状ガラス繊維に粒子として付着させてあり、効率的に反応が進行します。現在も、屋外で仕事をする人や、屋外での趣味を持つ人に根強い人気をもっています。

Dscn67332 ハクキンカイロ

現在も「ハクキンカイロ」「マルカイコーポレーション」「川崎精機製作所」が製造しています。また、海外製の類似品もいくつか販売されています。

使い捨てカイロ

アメリカ陸軍が使用していたフットウォーマーをもとに、「旭化成」が昭和五十年に「アッタカサン」を発売したのが最初です。それを原型にして、「日本純水素」の開発で、「ロッテ」が「ホカロン」の商品名で全国に売り出すと、一気に普及しました。貼るタイプのカイロが発売されたのは昭和六十三年のことです。現在「桐灰化学」「ロッテ」「大日本除虫菊」「白元」など多数のメーカーが製造しています。

使い捨てカイロはただごみとして捨ててしまうと、二酸化炭素を排出し、地球温暖化につながります。カイロの材料は鉄粉・炭・塩・パーミキュライトライトなので、環境を汚染するものは入っていませんが、塩が入っているためそのまま土に撒くと作物に影響があります。小川の水質浄化に使ってから土に撒くのがよいようです。

このほか電子レンジカイロや、エコカイロ、電池式カイロ、充電式カイロなどが使い捨てないカイロとして発売されています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 

滑石製の温石

 
 
 
 

 

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