注連飾りの「輪じめ」のつくり方
当館では、地元の山梨県中央市豊富地区の方がつくってきたカタチの注連飾りを教えていただき飾っています。
「輪じめ」に穂付きの藁を扇形に細工したものを組み合わせたもので、
さらに、おかめ・松竹梅・扇・ウラジロ・海老・紅白紙垂の飾り物をつけて豪華につくります。
今回はその豊富オリジナル注連飾りの一部である、注連縄を輪にした「輪じめ」の作り方をみていただこうかなぁと思います。
「輪じめ」のつくりかた:
その年の稲を青刈りした長めの藁を使い、折れないように注意深く葉をとり、根元を揃えて束ねます。
綯いやすくするために木づちで叩いたりはせず、前の晩に5~10分水に漬けて柔らかくしておきます。
束ねた藁を均等に3つに分けます。
縛った根元を上にして、そのうち二つの束を持ち、それぞれ右へ右へと捻じれるように巻き込んで先端を結び合わせます(根本を手前に置くと、左へ左へ捻じっていることになります)。
そこに最後の一束を同じように捻じりながら巻きつけていくと、「左綯い(ひだりない)」の縄が完成です!
この状態の注連縄を「牛蒡(ごぼう)じめ」と呼ぶようですよ。
この牛蒡じめを丸めて輪にして結ぶと、しめ飾りの基本形「輪じめ」が出来上がります♪
日常使いの縄やわらじ等は、綯いやすくするために藁打ち(わらをたたくこと)したり、注連飾りとは逆の「右綯い」でつくります。
左綯いでつくる注連縄や注連飾りには、「神さん」に捧げるという、特別で神聖な思いが込められているのですね。
注連飾りは、正月に「お年神さん」をお迎えするために準備した清浄な場所を示しているといわれています。
先日の注連飾り作り教室では、エントランスホールいっぱいに新しい藁の匂いがふんわりと広がって、とても清々しい気持ちになったまゆこです。
しかし、注連飾りを家で飾るには、まず家中を煤払い(大掃除)してきれいにしなければなりませんなぁ。
う~ん、一年で我が家にたまったほこりや穢れ、猫の毛などを思いうかべ、一瞬のうちに濁った気持ちがまたよみがえってしまった、残念なまゆこです。
この時期になると、清浄で美しい生活を日々を送っている富子さんを見習はなければと、深く反省します。
まゆこ
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