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2014年8月31日 (日)

繭掻きから毛羽取りまで(飼育蚕の繭の処理1)

 こんにちは、まゆこです。

 

 さあ、きょうはまゆこの大好きな繭掻き毛羽取り作業の日です。

 

 蚕は2週間くらいたつと蛾になってまゆから出てきてしまうので、だいたい上蔟(じょうぞく=蚕が繭を作り始める時)から10日後くらいに収繭(しゅうけん)して出荷します。

 今回の初秋蚕は上蔟して11日目に繭掻き(まゆかき)・毛羽取り(けばとり)をしました。

Photoでは、まず、回転蔟(かいてんまぶし)からまゆを外しましょう。蔟をまゆかき用の箱枠にセットして、まゆかき棒で繭を押し出します。

Photo_2繭掻き棒で押し出しただけでは、まだ毛羽が繭と蔟をくっつけていますので、蔟を折りたたんだ状態で上から下へビャーッと片手を使って、蔟からまゆを外します。

 毛羽は蚕が繭を作る際に最初の足掛かりとなった糸です。

Photo_3その毛羽がついたままの「もしゃもしゃ繭」が収穫できました。

 それでは次に、繭からもしゃもしゃ毛羽をとる道具「繭毛羽取り器」を使ってきれいにします。

Dscn5877使用しているこの道具は、毎度おなじみ大正時代のものです。

 

 歯車も快調にかみ合い、2本のローラーが毛羽をあっという間に巻き込んで取り除き、つるつる繭になりました。

 

Dscn5872一方、毛羽は繭にだけでなく、蔟の方にもくっついていますので、回転蔟専用の蚕ブラシでこれを取り除いておきます。

 

Dscn5874 マス目の中も専用の細型の蚕ブラシでお掃除します。(蚕ブラシは当館のある山梨県中央市豊富地区の豊産商事で作られ、昭和60年頃まで全国販売されていたものです)

Dsc_0697今日の毛羽取りの成果。

 毛羽はきれいに煮洗いして、ちゃんちゃんこや布団の中ワタにも使用します。  「いままで貯めておいた毛羽に足して、まゆこ用のお布団を作ってみたいな♪」

 さて、きれいになった繭はそのままにしておくと、成虫になったカイコガが繭に穴を開けて出てきてしまいます。

「繭のまま長く保存するためにどのようにするか?」当館で行っている方法は次回の「まゆこのつぶやき」でお伝えしますね!

Photo_4まゆこ

 

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