繭掻きから毛羽取りまで(飼育蚕の繭の処理1)
こんにちは、まゆこです。
さあ、きょうはまゆこの大好きな繭掻き毛羽取り作業の日です。
蚕は2週間くらいたつと蛾になってまゆから出てきてしまうので、だいたい上蔟(じょうぞく=蚕が繭を作り始める時)から10日後くらいに収繭(しゅうけん)して出荷します。
今回の初秋蚕は上蔟して11日目に繭掻き(まゆかき)・毛羽取り(けばとり)をしました。
では、まず、回転蔟(かいてんまぶし)からまゆを外しましょう。蔟をまゆかき用の箱枠にセットして、まゆかき棒で繭を押し出します。
繭掻き棒で押し出しただけでは、まだ毛羽が繭と蔟をくっつけていますので、蔟を折りたたんだ状態で上から下へビャーッと片手を使って、蔟からまゆを外します。 毛羽は蚕が繭を作る際に最初の足掛かりとなった糸です。
それでは次に、繭からもしゃもしゃ毛羽をとる道具「繭毛羽取り器」を使ってきれいにします。
歯車も快調にかみ合い、2本のローラーが毛羽をあっという間に巻き込んで取り除き、つるつる繭になりました。
一方、毛羽は繭にだけでなく、蔟の方にもくっついていますので、回転蔟専用の蚕ブラシでこれを取り除いておきます。
マス目の中も専用の細型の蚕ブラシでお掃除します。(蚕ブラシは当館のある山梨県中央市豊富地区の豊産商事で作られ、昭和60年頃まで全国販売されていたものです) 今日の毛羽取りの成果。 毛羽はきれいに煮洗いして、ちゃんちゃんこや布団の中ワタにも使用します。 「いままで貯めておいた毛羽に足して、まゆこ用のお布団を作ってみたいな♪」
さて、きれいになった繭はそのままにしておくと、成虫になったカイコガが繭に穴を開けて出てきてしまいます。
「繭のまま長く保存するためにどのようにするか?」当館で行っている方法は次回の「まゆこのつぶやき」でお伝えしますね!
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