拾蚕たちの上蔟と姫蚕
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さて今日は、館長が拾ってきた蚕のその後をお伝えしたいと思います。
拾われてきたときは、とても同じ時期にふ化させたとは思えないほど、成長度合いがまちまちであった蚕たちでしたが、新鮮な桑葉と資料館職員の愛情で、なんとか5齢まで育ってきました。
中には「姫蚕(ひめこ)」といわれる、体に模様の全くないまっ白な蚕もいました。 ちなみに、中込さん家でいつも飼育している眼状紋などの模様がついている蚕のことは「形蚕(かたこ)」と呼びます。
7月11日からチラホラとひきた蚕が出始め、7月18日の段階で、このとおりほとんどの蚕が上蔟しました。 しかしやはり危惧していた通り、病気の蚕が多かったです。 たぶん何らかの細菌やウイルスに腸が侵されていたようで、食欲が無かったり、下痢をしていたりする個体が5齢最終盤になるにつれて増えてきました。
食欲はあるのにお尻がただれて黄色く腫れ上がったかわいそうな蚕を見つけると、泣く泣く処分するということが続きました。
ウイルスや細菌に感染した蚕のふんで、さらに拡大感染するということなので、もうこのようになった蚕座のかいこには良質の繭は期待できません。失敗なのでしょうね。
ひきる直前の5齢蚕に病気が出てしまった時の落胆が、資料館に収蔵されている先人の養蚕日誌に記されているのをよんだことがありますが、まさにまゆこも追体験したような気持ちです。 でも、いくつかの個体は全般的に小さいながらも繭を作ってくれましたので、今週末位から、繭掻きを順次行っていきたいと思います。 そして、真綿か糸にして、体験学習や触って楽しめる実物展示資料に活用したいと考えています。
まゆこにとって、今回の拾蚕の飼育はちょっとつらい体験だったけれども、貴重なよい経験になりました。
次の晩秋蚕の飼育に生かしたいと思います♪
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