笛吹市八代町の七夕人形
こんにちは、まゆこです。
明日と明後日(H26年7月5日・6日)は、豊富郷土資料館は「七夕まつり」(入館無料)ですよ!
さて、山梨に伝わる七夕人形を資料館の七夕まつりでご紹介して今年で2年目になりますが、紙をハサミで切るだけのこの人形には、それぞれの家で伝わる切り方にバリエーションが多く、とても面白いんですよ♪
資料館での展示を見たのをきっかけに、自分が幼いころからずっとおじさんが七夕に人形を切っていることを思い出し、人形の作り方を教わってきてくれた人もいました。
当館で紹介している山梨市市川や勝沼の切り方とは微妙にちがうので、人形自体のスタイルやシルエットが少し違ってきますが、またこれも素敵なんです!
今回は、笛吹市八代町の小林敏英さん(1920年(大正9年)生まれ
が伝えてきた七夕人形をご紹介したいと思います。 左二つの女の星神さまは袖が長い振袖にし、右端の男の星神さまは小袖に切ります。
山梨の七夕人形には七夕の夜に笹に飾られ、神が宿ったお人形はその次の日から一年間飾った家の守り神になるという民俗があります。小林家でも、8日からは「お留守居さん」として家の柱や玄関に吊るしておくそうです。山梨県の七夕人形は地域のお祭りの飾り物としてではなく、家ごとにそれぞれ身近な願いを託す依り代として伝わってきた習俗であるところに、切り方の多様性が現れているのではないかと、まゆこは考えています。 また、小林さんの人形が新聞に挟まってくる広告の紙を利用して切られているところも、「すごくいいなぁ」と感心してしまいました。一見、数々のどぎつい色が使用された広告ですが、細かく切込みを入れて「おしんめ」のように人形の下につく「たれ」をつくると、とてもきらびやかで、またその柔らかい紙質も功をそうして、ひらひらとうまい具合に風になびきます。 このお人形の切り方に関しての聞き取りと収集をしてくださったのは、中央市歴史文化ボランティアの会の副会長薬袋さんです。 昨年の7月におじ様にあたる小林敏英さんに直接会って調査してきて下さいました。しかし、その数か月後に94才で小林さんは亡くなられたそうです。残念なことに、山梨の七夕人形文化を伝える人は年々少なくなっていくんですねぇ。 当館での七夕かざりでは、これからも毎年、小林さんが教えてくださったこのお人形を飾っていけたらなぁと考えています。 そしてもっともっとたくさんの山梨の七夕人形に出会って記録していきたいです! 山梨県のみなさん、ご実家やご自宅に受け継いできた自慢の七夕人形がある方は、ぜひ豊富郷土資料館のまゆこに教えてください。 平成26年7月5日(土)午後1時30分~3時位
演題 「山梨の七夕人形」
講師 信清 由美子 氏
場所 中央市豊富郷土資料館 シアタールーム 参加無料・申込み不要
★ 講演後、エントランスホールにて、山梨県内を民俗調査して収集・研究された信清さんによる本格的な七夕人形づくりの講習を行います。
ワークショップ 「山梨の七夕飾りを作ろう!」
場所 中央市豊富郷土資料館 エントランスホール
参加無料・申込み不要
★ 希望者には、七夕飾りを笹につけ、お持ち帰りいただきます。この機会に山梨独特の七夕人形の作り方を学びましょう! 美しく、伝統的な七夕飾りをプラスして、いつもよりワンランク上のお祭りを演出してはいかがでしょうか?
まゆこ
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