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2014年5月27日 (火)

風呂の話(2)

Tomiko

 先だってまで近くの山にゃあ雪ん残ってとうっちゅうに、急に暑くなったじゃんね。うちにもおぼこさんが来て、まいんち桑とりでやせったくなったよう。

 ほんじゃあ、話のつづきをしやしょう。
 

そういうわけで、坂道を下ったとこにある知り合いのええ()にもらい風呂に行くこんになっとうさ。結構長い間通ったような気がするよう。行くのはそのええばっかだったね。着替えがへえ()っとう風呂敷を持ってね。風呂のあるおっちゃんのええは、おっちゃんとおばちゃんの二人きりだったけんど、うちの親子6人とか、そのほかにも近所の人とかが来て、大勢がそこのええの風呂に入ったと思うよ。水は井戸からくんできて、薪でわかしたから、おっちゃんとおばちゃんは、えらかったさ。大勢へえれば湯は減るし、ぬるくなるだからね。そのたんびに水を足したり、薪をくべたりしなきゃあならんだから。

Dscn54382 髪を洗ったら梳き櫛でとかす

 風呂はやっぱり外にあったね。母屋の横にくっつけて小屋を作って、そん中にあっっとうさ。屋根もあるし、周りも囲ってあったけんど、板と板の間は隙間があいてるし、上の方と下の方もぴったりとくっついてはいなかったさ。ほんだから、上からものぞけるし、板の隙間からも中が見えるっちゅうわけ。だれものぞかんけんどね。風も入ってくるよ。ヒートショックだなんだと騒がしい今での衆にゃあ、絶対にへえ(入)れん風呂だね。

 

家族全員がへえり終わるまでお茶やまんじゅうをよばれたり、『こども家の光』という雑誌をみせてもらったりして時間を過ごしとうもんどう。綿入れのはんてんを着てけえ(帰)ったこんもあるけんど、湯冷めなんちゅうこともなかったね。行く道、帰り道にゃあ提灯は必需品で、提灯を持つ役をやりたくて取りっこだったさ。おっちゃんのええには子どもはいなかっとうけんど、なんで『こども家の光』があったずらかね。

Dscn54432 夜道の必需品だった提灯

 風呂を借りたええのおばちゃんは、明治の終わりか大正の初めのころの生まれだっとうずらね、「ぬか袋」で体を洗ってとうさ。うちにはぬか袋っちゅうもんはなくて、四角くて白いせっけんで体を洗ってたけんど。洗濯用の石鹸じゃあねえよ。おばちゃんは「かもじ」っちゅうもんを入れて髪を結ってたね。

Dscn54412 髪を結う時に使うかもじ

 

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