ワタの話(11)
富子だけんど、畑仕事で、こしっぽねを痛くしちゃあいんけ?あんまり無理をしちょしよ。
綿からとった糸で織物をしとう話をするっちゅっといてっから、ええかん時間がたっちゃったじゃんね。まず、機織り機だけんど、子供のおもちゃの機織りを使わっかと思ったけんど、やっぱし原理がわかるもんがいいと思って、子供向けの本に載ってとう機織り機を、館長にごむしんを言って作ってもらっとうさ。材料は、なんちゅっても、無料で手に入る竹だよね。竹ひごを28本並べて、上と下を木に固定させただけの簡単なもんさ。竹ひごの中心にゃあ孔を開けておくっちゅわけ。
ほうしたら、経糸を用意するさね。経糸は自分で作った糸じゃあ足りんから、細い凧糸を使っとうさ。竹ひごの間を通す糸と、竹ひごの孔を通す糸でけっこう幅のあるもんができるだよね。経糸を幾本かっつまとめて細い竹の棒にかけて、その棒を腰に紐でくくしっつけて織り始めるっちゅうわけ。杼(ひ)も竹製だからね。機織り機を上に上げちゃあ緯糸を通し、下に下げちゃあ緯糸を通しっちゅうこんを繰りけえして、おりもんができてくるさ。素人が綿から取っとう糸は、太いところんあったり細いところんあったりして、うまかあないどうけんど、それがまたおもしれえとこだよね。ここまで織ったら糸が足りなくなっちまったから、また糸取をしなけりゃあならんねぇ。
ワタの話はこれで終わりにしてえと思ってるさ。茶色や緑のワタや和綿が育ったらちっと書くかもしれんけんどね。楽しみにしといとくんねぇ。
« 春のこどもまつり開催 | トップページ | 「五月の大掃除は蚕の準備」 »
「豊富の富子」カテゴリの記事
- 大麦で麦茶を作った(2017.03.28)
- 麦と菜の花の春(2017.03.23)
- 日本で初めての音楽教科書(2017.03.19)
- 和宮下向当分助郷身分証明木札(2017.03.16)
- 本年度の学校見学は終了(2017.03.14)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント