お山の神さん(山の神千本桜)の鳥居の注連縄
こんにちは、まゆこです。
ことし平成26年も、お山の神さんの鳥居に新しい注連縄が掛けられました。4月12日(土)の昼頃のことです。
全長12メートルにも及ぶ注連縄
4月16日から17日にかけて行われるお山の神様の祭典にむけての準備の一つです。 お山の神さんの春祭りは、古来より現中央市豊富地区にある大鳥居(おおとりい)内6つの集落が順番に当番となり、責任を持ってお祭りしてきました。
山の鳥居に張る注連縄は現在は鳥居の端でなっていますが、昔は信徒総代の家でない、大鳥居地区内を練り歩き山へおさめたそうです。
この注連縄に使う稲わらは農林22号という現在ではあまり栽培されなくなった丈の長い品種を特別に作って使用しているそうですよ。
今週の4月16日(水)の夜からは、今年当番の水上(みずかみ)の人達が山のお堂に泊まり込み、17日(木)に祭典がおこなわれます。 かつてこのお山の神祭典には遠く京浜地方からも崇拝者が集まり大賑わいで、周辺の町村でも養蚕繁盛・農耕守護・商売繁盛を願って夜中から山に登る参拝者も多くいたそうです。
地域の人々が準備したこの新しい鳥居をくぐり、桜がいざなう山の神への道を、参道わきの標石で確認しながら一歩一歩自分の足で登るのはちょっと大変だけど、とても清々しいです。
つづら折りの山道を息を切らしながら幾折りか超えると、50分程でお籠り堂前の広場に出てあと一息。お山の神様のいらっしゃる山之神社はそこからほんの少し登ったところにあり、17日には、お札を求めることもできます。この信仰の山道を彩るように植えられたのが山の神千本桜なのです。
お山の神さんのふもと近くにあるここ豊富郷土資料館は、最近山の神千本桜へ向かう人々の道案内所のような感じになっていますが、その桜の道が片道約1時間の登山道であるとお伝えすると、「桜の名所の観光地なのだから、道を舗装して車に乗って桜を見られるようになってなきゃダメだ」等とたまにお叱りを受けることがあります。
しかし、「山の神千本桜」が、もともと桜の名所を作るために植えられたわけではなく、昔ながらの信仰の道があり、その参道を大切する地域の人々の心が花開かせた桜であることをお伝えするようにしています。
同じ中央市で甲府盆地の底にあたる玉穂地区や田富地区からもよく見える山の神千本桜は、標高の低いところから上へ上へと順に咲いていくので、地域の人々が盆地の春の進度をはかる目安にもなっています。登らなくとも春の息吹を視覚で感じられる大切な道なのです。
こんな素敵な風景のある中央市に暮らせて幸せだなぁとつくづく感じるまゆこです。
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