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2013年12月 4日 (水)

角真綿作り2

こんにちは、まゆこです。

 Dsc_1784
 当館で9月に飼育した晩秋蚕のまゆを使い、角真綿作り試作2回目を行いました。

 前回の角真綿作りに使用した春蚕のきれいな繭と違い、今回は晩秋蚕でとれた繭の中でも、蚕の尿などで汚れたものと、薄皮にできてしまった繭を使用しました。

 Dsc_1879昔の養蚕農家では通常、汚れのついた繭(びしょ繭・汚染繭)や、2頭が一つの繭をつくったもの(玉繭)等、出荷できなかったものを家庭で真綿にしたそうなんですよ。

 真綿作りにおいて、繭を煮る作業は一番肝要なのだそうで、この「煮繭」の良し悪しがその後の木枠に掛けて拡げる際の繭の伸びに影響します。 煮繭のコツにはいろいろあるらしく、どの方法がよいのかわからないので、今回の煮繭は、前回よりも火加減を強くし、重曹の他に少量の石鹸を入れてみました。

 しか~し、結果は・・・・・、前回作った時よりも明らかに失敗! 伸びが悪かったです

 Dsc_1787煮繭後の状態を見てみると、繭が崩壊し、繭同士が絡み合っています。 こんなんじゃ、繭の中から上手に蛹が出せないじゃないか! ショック。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。

 初めて真綿作りに挑戦した春蚕の煮繭がうまくいったのは奇跡的であったのだとよくわかりました。

Dsc_1792 しかし、この状態で放置するわけにはいきません。繭を作ってくれたおかいこさんたちに申し訳ないからですね。 硬くあまり伸びない繭を気合でグシグシと押しひろげて、木枠に引っかけてみました。途中で破れ続出で、悲しい気持ちになりましたが、なんとか・・・・・。

 Dsc_1788
 そんなこんなで出来上がった平成25年晩秋蚕の角真綿。 まゆこの技術不足でボロボロですが、それでも光に当てると光沢があり、きらきらと輝きます。 触り心地はふんわり柔らか。 

 Dsc_1909_2 これをシルク100%のスカーフでくるんで首に巻いてみました。 あったか~~い、そしてふわふわ♪ 肩にも置いてみましたら、じんわりほっこりいい気もちヽ(´▽`)/

 Dsc_1901 軽くてあったかい、そして真っ白で光を受けてキラキラと輝く真綿。 花嫁さんの綿帽子はもともとは真綿をかぶっていたことが始まりとされていますが、寒さから身を守るだけでなく、ハレの日の神聖な「いでたち」として、とてもふさわしい素材なのだと感じました。

 今回できた真綿は、来館された皆様に、おかいこさんの作った繭から作られる真綿の暖かさと柔らかさを、実際に触って感じていただくためにつくりました。(まだまだ真綿の美しさは感じていただけないと思いますが) 当館2階の展示室内にありますので、是非、触ってみてくださいね!

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 「糸取り一年、真綿掛け三年」という言葉があるそうです。柔らかく美しい真綿を作ることが出来るよう、まゆこはこれからも試行錯誤していきます!

Photo
 まゆこ

 

 

 

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