だんご突き棒
こんにちは、まゆこです。
「だんご突き棒」とは、子供たちが縁側に供えてある十五夜のお月見団子や果物、お菓子を盗むための棒のことです。
家の中の人に見つからないよう、物陰や垣根の隙からそっと差し入れて使います。
「十五夜だんごは盗まれるほど縁起がいい」といわれ、縁側の供物が無くなったのは、神様がこの家の作物を気に入ってくださった証拠として歓迎されました。
「子は七つまでは神のうち」ともいわれており、だんごを盗みに来る子供たちは神様として演出するためにも、姿を見られないように一生懸命頑張り、また見つかってはならない任務に、たいへんなスリルを味わうのでした。
館長は昔やったそうです!(もちろん子供の頃)
正面玄関ウインドゥに館長作「だんご突き棒」が展示されています。付けてある五寸釘のうち、真っ直ぐなものはだんごを突き刺すために、曲げてあるのは供物のぶどうをひっかけるのに大変便利であったそう。
館長に「本物のだんご突き棒を製作してくださいますでしょうか?」と、丁寧にお願いしたら、ちょちょちょいっと、すぐに作ってくれました。昨日のことのように、十五夜のだんご突き体験を話す館長の顔は、少年のようでした。とても楽しく懐かしい思い出のようでした。
ことし平成25年の十五夜は9月19日です。この日付は、旧暦の8月15日がもともと十五夜と呼ばれていましたので、新暦でいうと今年は9月19日になります。そして、なんと今年はこの日、満月になるそうです。(十五夜は必ずしも満月ではないのです♪)
十五夜に出る月は「中秋の名月」と呼ばれますが、次に満月と十五夜がぴったり合うのは、8年後の2021年だそうです。 最近決まった東京オリンピック開催の翌年なんですね。
かつて、子どもたちがこぞって「だんご突き」に興じたのは、十五夜のみで、十三夜にはしなかったそう。 現在の中央市ではもう見られない風習ですが、豊富村誌や玉穂町誌には、ちゃんと記述されていますよ。
満月を拝める今年の十五夜では、お月見のお供えが急に無くなってもびっくりしないでくださいね。 まゆこも「神様がいらしたのねぇ」とおおらかに応じていた昔の人々に倣って、中秋の名月を風流に愛でたいとおもいます。
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